私がたたかってきたもの

少し長いスパンで振り返りをしてみたくなりました。

私が2012年に体調を崩し、その後ようやく少し動けるようになった頃から数年間かけて、カラーセラピーや幾つかのヒーリング、コーチングなどを学びました。

それは、ひとえに家で過ごす時間を穏やかなものにしたかったからです。
もちろんお客様にさせていただくものもいくつかありましたが、そもそもは自分の家庭を落ち着かせるためでした。

でもね、残念なことに外で学んできたものは私の夫を前にすると無力でしかないんです。
まだ十分ではないとはいえ、それなりに訓練を積んだものもありました。
でも、ダメでした。

7年前に躁鬱病だと判明した夫は、今年に入ってからまた、だんだんに話す長さが伸び、話が止まらない。

躁鬱病(双極性障害、近年は違う呼び方も提案されているようです)の躁の症状の代表的なものに多弁があります。
とにかく喋る。
黙っているということがなく、陽気な感じになる方もいるらしいですが、夫の場合はそこに怒りの感情が加わって、言動に現れてくるタイプです。

話したり、ニュースから聞こえてくる特定のキーワードが夫の気持ちを刺激するものだと、それについてばかりフォーカスし、怒りの感情を噴出させて、それを話し続ける。

これを毎日繰り返し聴いていると、病気だとわかっていても、どこからが病気でどこまでが本人の性格なのか、そばにいる私もわからなくなってしまいます。
そして一緒にイライラして、言い合いになってしまうこともしばしば。

一度などは、車に一緒に乗っているときに、夫の言葉があまりにも攻撃的で、話しを一向にやめようとしないことから、私も激昂して、車のスピードがゆるまったときに、停止しないうちに車から飛び出して、無理やり降りたことがあります。
(つい数ヶ月前の話です)

そのくらい酷い状態が続いていました。
(私は多分これはひどい状態だと思う)

秋になり、夫の怒りの感情が、私に対してやテレビで報じられるあらゆるニュース、寂しい思いをした自分の幼少期のことに対してだけでなく、職場で仕事をする上でも噴出し始め、職場の人からそれを指摘され、ひどく怒って帰ってきました。

それを聞いて、これは医師にきちんと言わなくてはいけないと思いました。
医師に相談すると、上り調子の気分を落ち着かせる薬が追加となり、逆に抗うつ剤は中止になりました。

薬を服用したら、どんなに止めてもやめてくれなかった話をぴったりとやめました。
そして、いろいろなことに腹立てるということもなくなってきました。

この状態になり、私が毎日夫と言い合いをしなくてはいけない状況もなくなり、ようやく安心しました。

1回目の躁の症状が出て、治してから退院するときに、ソーシャルワーカーの方に私だけ呼び止められ、「この病気は必ず再発する病気です」と念を押されました。

今年の状況はまさにそうだったと思います。

この10ヶ月、喋り続けて、どうしても話をやめられない夫と、私は毎日闘っていましたが、私が戦ってたのは、夫ではなく、「病気」と戦っていたのだなと改めて感じます。

おそらくこれが彼の「普通」の状態になったら、あぁ、こういう人だというつもりで結婚したんだった、と思い出せました。
どれが本来なのか、わからなくなっている部分がありますが、私が思っていた本来の夫は穏やかなタイプの人です。

にしても、薬でぴったりと多弁が止まるのもこわいことですが、お互いが生き残るためには仕方がない。
病気のせいで噴出する怒りの感情によって、長年勤めてきた会社で、調子を崩しつつも築いたものが何も無いことになりかねません。

私もどこまで耐えることができたか、そろそろ限界だったと思います。

そして、そのぴったりと症状を止める薬に副作用がないわけがなく、いろいろな副作用が伴います。

夫の場合は、食欲亢進、体重増加、アカシジア(静坐不能)が顕著なため、食事の後にまた何か食べたくなったら、お豆腐にするなど工夫しつつ、医師と相談しながら薬の分量の調節をしています。

副作用の強さから、徐々にに減薬し、つい先日、当初の量の1/4まで減らすことになりました。
そうして数日を過ごしていますが、1/4ではやや少ないのか、話したがる傾向も見られます。
が、副作用は激減している様子。

このくらいならどうにかお互いやっていける、という感じなので、ぼちぼち過ごせるといいのですが…

つい先日19回目の入籍記念日を迎えましたが、穏やかに迎えられることだけでも本当にありがたく、特別なお祝いはないけれど、インドカレーを食べました。

夫の調子が高かった間、私もストレスから間食をたくさんしてしまい、すっかりまん丸になってしまったので、今ようやく少し食事や間食に気をつけています。
自分もペースを取り戻したいです。
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何日も書こうと思っては寝落ちしていた記事をようやく書き終えられました(笑)
ここまでたどり着いてお読みくださった方には感謝です。

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